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作品のイメージはホテルの部屋やリビングみたいな場所に掛けられている絵みたいなものだ。それらは特別に主張しないけれど、「ちょっといい感じの空間」を演出するための確かな装置の1つだ。通常、入ったホテルでは、窓からの景色やベッドのサイズやバスルームのアメニティグッズに目を奪われてしまうし、訪ねた先のリビングでは、ソファや家族写真やその家のペットに気を取られてしまう。それでも一度そういった作品に注目すれば、その空間の中でいかにそれが効果を発揮しているのか、そして重要かが分かる。たくさんの青いパーツは、ぼんやりとした存在で何にでも変化するが、1つにはプールを模している。プールは余暇の時間を象徴するもので、大きな容器でもあり、またある種の水辺でもある。初めはパーツたちそれぞれに装飾的なフレーズを当てはめていくことで、一見画一的に見えつつも多面的で奥行き感のある装置にしたいと考えていたが、今回いいフレーズを揃えるに至らなかった。けれども、もしそれぞれのパーツを眺める時間があれば、それぞれにプールサイドの情景やそれにまつわる物語を想像したりして、ちょっとした時間を過ごして遊ぶこともできるものだと思う。